2009年8月30日日曜日

イニシエーション・ラブ (文春文庫) (文庫) 乾 くるみ (著)

私は面白かったです。こういう小説もあっていい、と思います。

『イニシエーション・ラブ』は、普通に読むと、1970年代末から80年代の前半にかけて、よくあった男女間の恋愛話です。私なんかは正直、懐かしい感じでした。
まさにその時代、『イニシエーション・ラブ』の登場人物たちのように、私はいくつかの恋愛を経験していました。

しかし、本書を単なる恋愛話と読んだのでは、全く面白みがないのです。ネタバレになるので、詳しくは記述しませんが、『イニシエーション・ラブ』の面白さは、そこだけではないのです。本書を最後まで読むと、妙な違和感があるのです。「あれっ、何だ今のは……」。あるいは「ええっ、そういうことだったのか!!」とビックリさせられるのです。

ここの記事には、『イニシエーション・ラブ』のアマゾンのリンクを掲載していますが、そこでの評価はそれほど高くありません。が、低い評価をした人は、この小説の構造に気がついていないのではないか、と思えるほどです。

『イニシエーション・ラブ』の小説に関するサイトがあるくらいです。が、これらのサイトに行って謎を解くのは、小説を全部読み終わって、自分なりの感想を抱いてからがいいと思います。


私の評価
☆4つ

☆☆☆☆★

イニシエーション・ラブ (文春文庫)
乾 くるみ
文藝春秋
売り上げランキング: 577
おすすめ度の平均: 3.5
3 新しい。けど好みが分かれる
4 ひねりが面白い
2 ダメでした
3 問題作
1 違う意味でびっくりしました

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