2009年12月7日月曜日

アルケミスト―夢を旅した少年(地湧社 )  パウロ コエーリョ (著), Paulo Coelho (原著), 山川 紘矢 (翻訳), 山川 亜希子 (翻訳)

アルケミストは、旅の物語です。何の旅か。どんな旅か。私は心の旅のような気がします。

生きるとは、どういうことなんだろう。どうして、自分にはこのような試練が与えられるのだろう……。
人生に於いて、いろんなことを思いますが、そんなときに手に取ると、何かのヒントを与えてくれるかも知れません。

私は、いつも『アルケミスト』を側に置いています。

アルケミスト―夢を旅した少年
パウロ コエーリョ
地湧社
売り上げランキング: 17592
おすすめ度の平均: 4.5
5 信じてゆく力
4 人生のモチーフとしての旅
4 「信じる」ことは「叶う」こと
4 勇気をもらいました。
5 全ての事象には前兆があるのか

2009年9月13日日曜日

きみが見つける物語 十代のための新名作 放課後編 (角川文庫) (文庫)角川文庫編集部 (編集)

『きみが見つける物語』シリーズの放課後編です。このような編集ものは、ある時期売れてその後廃刊と言うことが多いので、早めに紹介しておきますね。
とにかく『きみが見つける物語』放課後編は、間違いなく面白いです。読むべきです。
名を連ねる作家は、橋本紡、星新一、石田衣良、浅田次郎、宮部みゆき。実力と人気を兼ね備えた作家たちです。
まあ、この好みにもよるのでしょうが、私は、浅田次郎、宮部みゆきが特に面白かったです。
10代のための名作編集なのですが、何歳でも読んで面白いものは面白い、ということでしょうか。

私の評価
☆4つ

☆☆☆☆★


きみが見つける物語    十代のための新名作 放課後編 (角川文庫)

角川グループパブリッシング
売り上げランキング: 110966
おすすめ度の平均: 3.0
3 ちぐはぐ感
3 放課後って?

2009年9月9日水曜日

夜のピクニック (新潮文庫) (文庫)恩田 陸

『夜のピクニック』は本屋大賞を受賞しています。本屋さんが、みんなに読んで欲しい本のアンケートをとり、ある年度の一位を獲得しました。
だから、間違いなく面白いです。ただし、わたしは、このテーマにしては面白い、という感想です。恩田陸の力量がなければ、このような作品は生まれなかったとは思います。
『夜のピクニック』は、ある高校の「100㎞を歩く」恒例行事を舞台に、高校生たちが成長していく物語です。青春小説です。読後感は爽やかです。でも、何か物足りない感じがするのも事実です。何なんだろう……。
でも、呼んで絶対損はない小説であることは間違いありません。

私の評価
☆3つ

☆☆☆★★

4つでもいいんだけど……。



夜のピクニック (新潮文庫)
恩田 陸
新潮社
売り上げランキング: 6045
おすすめ度の平均: 4.0
4 読後感の良い青春小説
3 完璧さがアダに
5 夏の夜の花火のように
3 ストレートな青春小説
5 きらきらした自慢の宝物を見せられた気持ち

2009年8月30日日曜日

イニシエーション・ラブ (文春文庫) (文庫) 乾 くるみ (著)

私は面白かったです。こういう小説もあっていい、と思います。

『イニシエーション・ラブ』は、普通に読むと、1970年代末から80年代の前半にかけて、よくあった男女間の恋愛話です。私なんかは正直、懐かしい感じでした。
まさにその時代、『イニシエーション・ラブ』の登場人物たちのように、私はいくつかの恋愛を経験していました。

しかし、本書を単なる恋愛話と読んだのでは、全く面白みがないのです。ネタバレになるので、詳しくは記述しませんが、『イニシエーション・ラブ』の面白さは、そこだけではないのです。本書を最後まで読むと、妙な違和感があるのです。「あれっ、何だ今のは……」。あるいは「ええっ、そういうことだったのか!!」とビックリさせられるのです。

ここの記事には、『イニシエーション・ラブ』のアマゾンのリンクを掲載していますが、そこでの評価はそれほど高くありません。が、低い評価をした人は、この小説の構造に気がついていないのではないか、と思えるほどです。

『イニシエーション・ラブ』の小説に関するサイトがあるくらいです。が、これらのサイトに行って謎を解くのは、小説を全部読み終わって、自分なりの感想を抱いてからがいいと思います。


私の評価
☆4つ

☆☆☆☆★

イニシエーション・ラブ (文春文庫)
乾 くるみ
文藝春秋
売り上げランキング: 577
おすすめ度の平均: 3.5
3 新しい。けど好みが分かれる
4 ひねりが面白い
2 ダメでした
3 問題作
1 違う意味でびっくりしました

2009年8月25日火曜日

サマーウォーズ (角川文庫) (文庫)岩井 恭平 (著)

サマーウォーズの映画が評判なのは知っています。しかし、小説はダメでした。私はダメでした。

ストーリーの中で展開する世界に対して、納得できないわけではありません。
ただ、まだまだ、面白くなる可能性がある、と感じたのです。

小説なんて絵空事で、それは分かっているのですが、絵空事を凌駕する緻密な計算で、あるいはあふれ出る才能で、心を奪ってくれるストーリーを期待するのです。絵空事が気にならない圧倒的なキャラクター、ストーリー……。

しかし、私はサマーウォーズにはそれを感じませんでした。
絵空事だろ、という感じの方が強かったのです。
文章の主語が、変わる部分があり、どうもそれが計算ではないような。
そんな部分もだめでした。

つまり、キャラ、設定、ストーリー、あらゆる面で稚拙であった、と言うことですね。
あ、テーマの掘り下げ方も、甘すぎます。
男の子が夢を見そうな話ではありますが……。

私の評価
☆2つ

☆☆★★★

ごめん、ちょっと辛めです。



サマーウォーズ完全設定資料集

エンターブレイン
売り上げランキング: 16
おすすめ度の平均: 5.0
5 また映画に行きたくなる!

2009年8月23日日曜日

グラスホッパー (角川文庫) (文庫)伊坂 幸太郎 (著) 

伊坂幸太郎の小説には、現実ではあり得ないような能力を持っている人間が登場し、その人間がストーリーの展開に大きく関わってくるのですが、本作グラスホッパーにも登場してきます。
そこでリアリティが欠けてしまうこともあるのですが。

今回はリアリティが欠ける以上に、面白さの方が上を行っています。

ちょっと気持ちの悪いというか、グロテスクなところもあるのですが、ストーリーが面白いです。

テンポよく、早く次が読みたくて、あっと言う間に読み終わってしまう感じ。スピード感あふれるストーリーです。
ピカレスクではないけど、そんな香りもしますね。

結末が一体どういうことだのか、正直、未だに分かっていないのです。

誰か、コメントで教えてください。

私の評価
☆4つ

☆☆☆☆★

最後が分かりづらいので、4つにしました。
分かったら5つになるかも知れません。

グラスホッパー (角川文庫)
伊坂 幸太郎
角川書店
売り上げランキング: 1614
おすすめ度の平均: 4.0
4 バイキングのレストランで、
3 日本の格好悪いテレビドラマを見ているような
5 社会の裏の世界に観ちゃった感じ
4 とてつもない・・・?
4 軽快だが・・

増量・誰も知らない名言集イラスト入り (幻冬舎文庫) リリー・フランキー (著)

面白いです。但し、下品です。

下品と面白さを天秤にかけると、圧倒的に面白さの方の勝ち。いや、待てよ、私の場合、面白さも下品さも天秤の同じ方の皿に乗るので、勝負にならないなあ。

リリー・フランキーと言う人は、なにより文章が面白い。登場する人物のキャラも相当立っていて面白いけど、それを形容する文章がキレキレです。

内容は、変な人がいて、その人がある環境のもの、含蓄の深い言葉を言った、ということなのですが、これがとにかく面白いのですよ。

お勧めしたい、一冊です。

私の評価は
☆限りなく5つに近い、4つ。

☆☆☆☆★

増量・誰も知らない名言集イラスト入り (幻冬舎文庫)
リリー・フランキー
幻冬舎
売り上げランキング: 16415
おすすめ度の平均: 4.5
5 初めておもしろいと思った本
4 本当にいるの??って人がいっぱい。
5 電車で読めません
5 リリー・フランキーのすべらない話。
4 おもろい人のオンパレード